【簿記2級】「手形」・「電子記録債権債務」・「保証債務」を解説!

2級 商業簿記

今回は「手形」・「電子記録債権債務」・「保証債務」を解説します。


どれも3級では扱わなかった細微な内容になります。


特に「債務保証」は初学者の方にとってはなかなか理解しにくい内容かと思います。


その場合はスッパリ切ってしまうのも1つの手かと思います。


タカ
タカ

この場合は他の内容をしっかり固めて、「債務保証」の部分をカバーするようにしましょう。


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手形

手形のイラスト


タカ
タカ

3級の内容(約束手形・為替手形・自己宛・自己受手形)は以下のページから復習して下さい。

https://bkforworkers.com/327/

手形の不渡り


手形がいつも満期に決済されるとは限りません。決済されない手形のことを「手形の不渡り」といいます。


不渡りになった場合の処理


所有する手形が不渡りになった場合は振出人に対して改めて代金を支払うように請求できます。


タカ
タカ

不渡り手形を出したからといって即回収不可というわけではありません。

タカ
タカ

また、ちなみに2回不渡り手形を出すと銀行取引停止になります。

ニャット
ニャット

そうなるとほぼ、回収不可だね。

不渡り手形が発生した場合、受取手形を「不渡手形」(資産)に振り替えます。


また、不渡りに関する諸費用についても振出人に請求できるので「不渡手形」の金額には手形の代金に諸費用も含めます。


ニャット
ニャット

仕入に関する付随費用みたい感じだね。


 受取手形10,000円が満期日になっても決済されなかったため、振出人に取引銀行を通じて取立を依頼したところ、支払いを拒否された。そのため振出人であるA社に償還請求をした。なお、償還費用として1,000を現金で支払った。

          (不渡手形)11,000(受取手形)10,000
                    (現  金)1,000

         


回収した場合


不渡り手形を回収した場合は「不渡手形」をマイナスします。


 上記の不渡り手形を現金で回収した

(現  金)11,000(不渡手形)11,000


手形の更改


手形を振り出した場合、満期までに資金の都合がつかないことがあります。


この場合、手形の保有している人の同意を得て、支払期限を伸ばすことができます


このとき、古い手形を新しい手形に交換します。このことを手形の更改といいます。


更改を行う側の処理


古い支払手形をマイナスし、新しい支払手形をプラスします。


 A社は自社が振り出している¥1,000の支払手形を更改した。

旧(支払手形)1,000/新(支払手形)1,000


・利息が存在する場合


①手形に含める場合

付随費用と同じように新しい(支払手形)に含めます。


 A社は自社が振り出している¥1,000の支払手形を更改した。手形は更改に伴う利息は¥100を含めて振り出した。

             旧(支払手形)1,000/新(支払手形)1,100
              (支払利息)100

 

②現金等で支払う場合


 A社は自社が振り出している¥1,000の支払手形を更改した。手形は更改に伴う利息の¥100は現金で支払った。

           旧(支払手形)1,000/新(支払手形)1,000
            (支払利息)100   (現金)100


・営業外取引手形


手形取引は商品以外(備品などの固定資産の取得など)の取引に使われる場合もあります。


ニャット
ニャット

この場合は支払手形で処理したらダメなの?

タカ
タカ

そうです、約束手形は営業取引で使われることが前提ですので、営業外の取引で使用した場合は分かるように区別する必要があります。


振り出した場合


営業外の活動で手形を振り出した場合、「営業外支払手形」(負債)を使用します。


例 当社は建物¥10,000について手形を振り出して購入した。

(建  物)10,000/(営業外支払手形)10,000


例 上記の手形を当座預金から決済した。

(営業外支払手形)10,000/(当座預金)10,000


営業取引 支払手形
営業外取引営業外支払手形


・受け取った場合


営業外の活動で手形を受け取った場合、「営業外受取手形」(資産)を使用


例 当社は車両¥1,000について売却し、A社振り出しの手形を受け取った。

(営業外受取手形)1,000/(車両)1,000


 上記の手形が当座預金から決済された。

(当座預金)1,000/(営業外受取手形)1,000


営業取引 受取手形
営業外取引営業外受取手形


電子記録債権債務

閻魔帳のイラスト(先生用)


ニャット
ニャット

3級の復習は以下のページからお願いいたします。

https://bkforworkers.com/327/

電子記録債権(債務)の譲渡


電子記録債権(債務)については他の資産や債務同様他人に譲渡できます。


引き渡し側⇒電子録債債権(債権)のマイナス
受け取り側⇒電子記録債権(債権)のプラス


例 A社はB社に対する買掛金¥1,000を決済するため所有するため電子記録債権¥1,000を譲渡するとし、取引銀行を通じて譲渡記録を行った。



        A社の仕訳
           (買掛金)1,000/(電子記録債権)1,000

        B社の仕訳
           (電子記録債権)1,000/(売掛金)1,000


現金等で受け取ったとき


電子記録債権を現金化すると差額が生じる場合があります。
その差額は「電子記録債権売却損」として処理します。


 A社は所有する電子記録債権¥1,000をB社に¥900で売却し譲渡記録を行った。なお、A社は譲渡代金を現金で受け取った。

      (現   金)    900/(電子記録債権)1,000
      (電子記録債権売却損)100


債務の保証(保証債務)

連帯保証人のイラスト


タカ
タカ

債務の保証は込み入った内容ですので、余裕のない方は
飛ばしてしまっても構いません。

ニャット
ニャット

ただ、日商の2級の範囲には含まれています。


債務保証とは第三者が債務者の債務の履行を保証することです。


この場合は債務者が期日までに債務を支払わない場合保証人が債務者に代わって支払う必要があります。


このリスクを会計上「偶発債務」といいます。これは貸借対照表に注記する必要があります。


具体的には手形の割引裏書譲渡が該当します。


タカ
タカ

他人が振り出した手形を割引、裏書譲渡した場合、一定の額を「保証債務」として計上します。


ニャット
ニャット

貸倒引当金の割引手形、裏書手形バージョン?

タカ
タカ

イメージ的にはそうですね。

手形の裏書譲渡は振出人が支払わない場合は裏書人が支払い義務を負います。支払った額については、振出人に対して「未収金」計上します


裏書した手形が振出人によって支払われない場合のイメージ


処理方法


(1)手形の裏書


①売上時

 商品¥1,000を売上げ、A社の振り出しの手形を受け取った。

(受取手形)1,000/(売上)1,000


②裏書時

 商品¥1,000をB社から仕入れるため、A社不利出しの裏書手形を裏書した保証債務は手形の額面の1%とした。

         (仕   入)1,000/(売  上)1,000
         (保証債務費用)10/(保証債務)  10

③債務者の履行時

例 A社は振り出した手形を決済した。

(保証債務)10/(保証債務取崩益)10


④債務者の不履行時

 A社は振り出した手形を決済をせず、当社が裏書手形の決済を現金でした。

(保証債務)10/(保証債務取崩益)10
(未収金)1,000/(現金預金)1,000


(2)手形の割引


①売上時

 商品¥1,000を売上げ、A社の振り出しの手形を受け取った。

(受取手形)1,000/(売上)1,000


②割引時

 A社から受け取った手形を銀行で割り引いた。その際割引料¥50を差し、引いた額を当座預金へ預け入れた。保証債務は手形の額面の1%とした。

         (当 座 預 金) 850 /(受取手形)1,000
         (手形売却損)150
         (保証債務費用)10 /(保証債務)10


債務者の履行時

 A社は振り出した手形

(保証債務)10/(保証債務取崩益)10


④債務者の不履行時

例 A社は振り出した手形を決済をせず、当社が裏書手形の決済を現金でした。

(保証債務)10/(保証債務取崩益)10
(未収金)1,000/(現金預金)1,000


まとめ

手形の処理

①不渡り手形

・「不渡手形」として処理し、不渡りに関する諸費用は手形の代金に含める
・回収した場合は「不渡手形」のマイナス

②手形の更改

・古い支払手形をマイナスし、新しい支払手形をプラス。
利息更改する手形に含めるor現金で支払う

③営業外支払手形

振り出した場合
営業取引 支払手形
営業外取引営業外支払手形
受け取った場合
営業取引 受取手形
営業外取引営業外受取手形

電子記録債権(債務)の譲渡

引き渡し側⇒電子録債債権(債権)のマイナス
受け取り側⇒電子記録債権(債権)のプラス
電子記録債権を現金化による差額は「電子記録債権売却損」として処理

保証債務

①手形の裏書

裏書時に一定額を(保証債務費用)/(保証債務)として計上
債務者が履行した場合は保証債務)/(保証債務取崩益として処理
不履行の場合は支払った額を未収金として計上 (未収金)/(現金等)

②手形の割引

割引時に一定額を(保証債務費用)/(保証債務)として計上
債務者が履行した場合は保証債務)/(保証債務取崩益として処理
不履行の場合は支払った額を未収金として計上 (未収金)/(現金等)


タカ
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