【簿記2級工業簿記・個別原価計算】流れを理解出来てますか?勘定連絡図を使ってしっかり解説します!

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今回からはいよいよ製品別計算にはいっていきます。


そのなかでも今回は最も基本的な個別原価計算です。


個別原価計算のコツは完成品と仕掛品とをしっかり把握することです。


個別原価計算は表を完成させる問題が多いので、理解すれば、点は確実に取れる内容です。しっかり理解しましょう。


ポイント
・原価の集計
・完成原価と仕掛品原価


今回の内容を通して、個別原価計算を理解しましょう。
目次

製品別計算

倉庫で働くライン工の男性のイラスト


今回より製品別計算解説します。その中でも個別原価計算を扱います。


個別原価計算


個別原価計算は1単位の製品に対し「製品指図書」を発行し、製品原価を指図書別に集計する原価計算の方法です。


タカ
タカ

つまり個別原価計算は受注生産と考えていただければ結構です。

ニャット
ニャット

なるほど。製品1個1個作る際に原価を「製品指図書」に集計するんだね。


①個別原価計算の集計


個別原価計算では製造指図書の発行と同時に原価計算表が作成され、集計されます。


 製造指図書別の原価計算表に集計される原価は製造直接費製造間接費に分類されます。


製造直接費(直接材料費、直接労務費、直接経費)は発生の都度、製造指図書別に直課され、製造間接費は部門別計算で解説したように配賦基準にもとづき製造指図書別に配賦されます。


ポイント
製造直接費(直接材料費、直接労務費、直接経費)直課
製造間接費部門別計算の結果を配賦


②完成原価と仕掛品原価


指示生産量が完成した時点でその原価計算表に集計されている原価が完成品原価になり、原価計算期間末において指示生産量が未完成状態にある原価計算表に集計されている原価が仕掛品原価になります。


・指図書の精算命令数量がすべて完成 ⇒完成品原価
・指図書の精算命令数量の一部が未完成「全て」月末仕掛品原価


ニャット
ニャット

「全て」っていうのはどうゆうこと?

タカ
タカ

例えば100個生産指示があった場合、原価計算末までに1個でも未完成であれば仕掛品として処理するという意味です。


勘定連絡図と個別原価計算の流れ


水の循環のイラスト

個別原価計算と仕掛品勘定は以下のような流れになっています。



例題


例 以下の資料にもとづいて指図書別原価計算表を完成し、仕掛品勘定を完成させなさい。

【資料】
1.当月実際消費額

2.各費目の予定配賦
材料消費価格     200円/kg
直接工消費賃率    700円/直接作業時間
製造間接費正常配賦率 500円/直接作業時間

3.指図書別生産データ


【解答】


※1
NO.100 @200×50kg=10,000
NO.200 @200×100kg=20,000
NO.300 @200×80kg=16,000

※2
NO.100 @700×35h=24,500
NO.200 @700×60h=42,000
NO.300 @700×40h=28,000

※3
NO.100 @500×35h=17,500
NO.200 @500×60h=30,000
NO.300 @500×40h=20,000

※4
NO.200については300個生産指示があり完成は200個であり未着手が100個であり仕掛品は0個である。よって未完成になる。


まとめ

個別原価計算の集計

製造直接費(直接材料費、直接労務費、直接経費)直課
製造間接費部門別計算の結果を配賦

完成原価と仕掛品原価

・指図書の精算命令数量がすべて完成 ⇒完成品原価
・指図書の精算命令数量の一部が未完成「全て」月末仕掛品原価


確認問題も併せてチェックしよう

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