【簿記2級】試験前に連結の総復習をするならコレ!連結の最重要論点を解説します!!

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目次

連結会計

ユニコーン企業のイラスト

投資と資本の相殺消去


        (資 本 金)×××(S 社 株 式)×××
        (資本剰余金)×××(非支配株主持分)×××
        (利益剰余金)×××


親会社以外の株式所有者が存在すること所有者のことを「非支配株主」といいます。


この場合、親会社の持分は投資と資本の相殺消去を行い、非支配株主分については「非支配株主持分」として処理されます。



https://bkforworkers.com/2403/


のれん


            (資 本 金)×××(S 社 株 式)×××
            (資本剰余金)×××(非支配株主持分)×××
            (利益剰余金)×××
            (の れ ん)×××


親会社の子会社に対する投資と資本の相殺消去において差額が生じた場合には差額が借方に発生した場合は「のれん」(資産)として処理します。


のれんは資産に計上し20年以内において合理的な方法で規則的に償却します。


差額が貸方の場合は「負ののれん」として処理し、発生年度において「負ののれん発生益」(収益)を行う。


のれんの計算方法



以下の計算方法で電卓のみでのれんを換算することができます。


15,000×60%【M-】11,000【+】【MR】【=】


タカ
タカ

【  】内は電卓キーを表しています。


https://bkforworkers.com/2432/


取得後の利益剰余金の増減と被支配株主持分


(非支配株主に帰属する当期純利益)×××(非支配株主持分)××× 


子会社の当期純利益が計上されるとその金額だけ子会社の利益剰余金は増加します。


そのうちの非支配株主持分にかかる金額については、貸方に「非支配持分」へ振り替える必要があります。


https://bkforworkers.com/2432/


剰余金の配当


(1)親会社の受取分


(受取配当金)×××(利益剰余金)××× ※1

※1 配当金×持分比率

子会社による配当のうち、親会社持分部分については親会社が受け取ったことになり、連結会計上は単に資金の移動と考えられるため消去する必要がある


(2)非支配株主の受取分


(非支配株主持分)×××(利益剰余金)×××

子会社が非支配株主に行う配当は社外に流出し、その分だけ「非支配株主持分」を減少させる。





https://bkforworkers.com/2449/


連結間の取引の処理


(売 上)×××(売上原価)×××
(買掛金)×××(売 掛 金)×××


連結間の取引については外部から見れば意味のない取引ですので、全て消去してやる必要があります。

具体的に相殺すべき取引・債権債務は以下のものがあります。



貸倒引当金


例 題

P社は×2年4月1日現在、S社発行済株式の80%の株式を保有しS社を子会社としている。そこで、以下の【資料】を参考にして、×2年度の連結財務諸表を作成するために必要になる連結修正仕訳を示しなさい。なお、S社はP社以外と取引を行っていない。

【資料】

1,P社は商品の一部を毎期S社へ売り上げており、当期の売上金額は20,000円であった。

2,債権債務関係
①P社の受取手形にはS社の振り出したものが、期首には12,000円、期末には14,000円ある。
②P社のS社に対する売掛金が、期首に11,000円、期末には15,000円ある。

3,両社とも毎期、期末売上債権残高の2%相当の貸倒引当金を、差額補充法により設定している。

4,P社の貸倒引当金は、前期末が5,000円、当期末は5,100円であった。当期中にP社に貸倒れは生じていない。


回答

1,取引高の相殺

(売上高)20,000(売上原価)20,000

2,債権債務の相殺

(買 掛 金)15,000(売 掛 金)15,000
(支払手形)14,000(受取手形)14,000

3,貸倒引当金の調整

            (貸倒引当金)580(利 益 剰 余 金)460
                     (貸倒引当金繰入)100
                     (貸倒引当金繰入)20

解説

1,取引高の相殺

解説省略


2,債権債務の相殺

相殺するのは期末残高額であることに注意すること


3,貸倒引当金の調整

①開始仕訳

(貸倒引当金)460 (利益剰余金)460 ※1


※1(前期受取手形12,000+期末売掛金11,000)×2%=460


②当期の調整

(当期受取手形14,000+期末売掛金15,000)×2%=580
(前期受取手形12,000+前期売掛金11,000)×2%=460
 差  引                  120


<P社の個別財務諸表上の処理>

(貸倒引当金繰入)100(貸倒引当金)100 ※1

※1 P社期末貸倒引当金5,100-P社期首貸倒引当金5,000=100


③連結修正仕訳

           (貸倒引当金)120(貸倒引当金繰入)100 ※3
                    (貸倒引当金戻入)20


※3 P社が繰り入れたのは100円のみなので、全額貸倒引当金繰入にしてはいけないです。貸倒引当金繰入を超えた場合は連結上「貸倒引当金戻入」として処理する



https://bkforworkers.com/2459/


手形


①手形の相殺消去

親会社、子会社が手形を振出し、受け取った会社がそのまま手形を保有している場合、全額保有している。

(支払手形)×××(受取手形)×××


②受取側が手形を連結外部に裏書した場合


親会社、子会社が手形を振出し、受け取った会社が連結外部に裏書した場合、連結企業を1つの会社として見れば、振り出した会社に対する手形債務と考えられる。



③受取側が手形を連結外部に手形を割り引いた場合


親会社、子会社が手形を振出し、受け取った会社が連結外部に手形を割り引いた場合、連結企業を1つの会社として見れば、銀行に対する短期借入金(手形借入金はB/S上、短期借入金として生じされる)に振り替えられる。



https://bkforworkers.com/2459/


たな卸資産の未実現利益の消去



ダウンストリーム


例 題

P社は×1年4月1日現在、S社発行済株式総数80%を保有し、S社を子会社として連結財務諸表を作成している。以下の【資料】をもとに×1年度の連結財務諸表仕訳を示しなさい。

【資料】P・S社の取引に関する事項

(1)P社は商品の一部を毎期S社へ売り上げており、S社のたな卸には当期P社より仕入れた商品が14,000円含まれている。なお、P社のS社に対する売上総利益は25%であった。

(2)前期末のS社の棚卸資産には、P社より知れた商品が10,000えん含まれていた。なお、前期におけるP社のS社に対する売上総利益は24%であった。


回答

(利益剰余金)2,400(売上原価)2,400
(売上原価)3,500(たな卸資産)3,500


解説

開始仕訳

(利益剰余金)2,400(たな卸資産)2,400

前期末S社のP社商品10,000×当期売上総利益率24%=2,400


実現仕訳

(たな卸資産)2,400(売上原価)2,400


当期末の未実現利益の消去

(売上原価)3,500 (たな卸資産)3,500

当期末S社商品14,000×当期売上総利益率25%=3,500



アップストリーム


開始仕訳

            (利 益 剰 余 金) ×××(たな卸資産)×××
            (非支配株主持分)×××(利益剰余金)××× ※1

※1 利益剰余金×非支配株主持分比率


実現仕訳

(利 益 剰 余 金)×××(たな卸資産)×××
(非支配株主持分)×××(利益剰余金)×××


当期末の未実現利益の消去

            (たな卸資産)×××(売上原価)×××
       (非支配株主持分)×××(非支配株主に帰属する当期純利益)×××


タカ
タカ

考え方はアップストリームと同じです。
基本の仕訳の額に非支配株主の持ち分比率をかけるだけでOKです。


https://bkforworkers.com/2481/


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