今まで退職給付引当金の解説をしてきました。

特に初心者の方は「??」といった感じではなかったでしょうか?
私自身もはじめて退職給付会計を学んだときは意味不明でした。
しかし、この退職給付会計はとにかく計算方法を体で覚えてから理屈を理解する方がスムーズです。
そのために、今回は計算方法のテクニックを解説します。
今回の記事で退職給付会計の計算方法をマスターできます!


復習は下記のページからどうぞ。


https://bkforworkers.com/3820/


https://bkforworkers.com/3852/


今回は例題を使って解説をします。
例題
解答
①仕訳
②退職給付費用の額 12,150円
③退職給付引当金の額 3,150円
解説


仕訳のポイントは収益・費用の相手科目はとにかく「退職給付引当金」で処理することです。
また企業年金制度から支払が行われた場合は会社は関係ないので「仕訳なし」になります。
退職給付引当金の解き方をわかりやすく解説!!
退職給付を解くときは以下のようなボックス図をつかって解きましょう。
1,期首の退職給付引当金残高
当期首の退職給付債務(貸方)60,000円、退職給付資産(借方)50,000円、そして期首退職給付引当金4,000円との差額が未認識会計基準変更差異6,000円になります。


今回は当期より「退職給付にかかる会計基準」を採用しているため未認識会計基準変更差異になります。
2,当期の退職給付費用


退職給付債務、年金資産の期末残高の見数値を実際数値に合わせるように計算しましょう。
その差額が「数理計算上の差異」になります。
退職給付費用・退職給付引当金の計算方法


貸借に気を付けましょう!費用を計算するので貸方が(+)、借方が(-)になります。
退職給付費用の額
勤務費用11,000+利息費用4,500-期待運用収益3,500-数理計算上の差異償却額(175+175)+会計基準変変更自差異償却額500=12,150


仕訳の「退職給付費用」の額を集計しても計算できます。
ただ、試験中にすべての仕訳を書き出して集計することは現実的でありません。
以上のボックス図を以下のようにまとめると期末の退職給付引当金を計算することができます。
よって、期末の退職給付引当金残高は3,150円になります。


退職給付会計は理論も計算方法もややこしく、とっつきにくい分野です。
まず、上記の計算方法である程度なれてから理解することをおすすめします。


今回のpdfはこちらからダウンロードできます。
復習に役立ててください。
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