【簿記2級】連結への入り口「本支店会計」を徹底解説します!②

商業簿記(解説)

本支店会計の内部取引の相殺消去の具体的な方法については前回解説しました。


今回は具体的に本支店財務諸表の作成方法を解説します。


今回の内容は次回以降の「連結会計」に直結する内容です


ニャット
ニャット

いよいよ連結の解説も近づいてきたね。

タカ
タカ

そうですね。
次回からは「連結」の解説に移行します。


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本支店合併財務諸表とは?

下請けのイラスト


本店と支店で別々の帳簿に記入していたとしても本店と支店は実際には1つの会社ですので最終的には1つの財務諸表に仕上げる必要があります。


 本店と支店の財務諸表をまとめた財務諸表を「本支店合併財務諸表」といいます。


本支店合併財務諸表の作り方


以下の流れで作成します。

①本店・支店それぞれの個別単位で決算整理前残高試算表を作成する
②本店・支店それぞれで決算整理を行う
③本店・支店の決算整理後残高試算表を合算する
内部取引の相殺
⑤本支店合併財務諸表の作成


本支店財務諸表


タカ
タカ

この流れは連結でも変わりません。
ここで慣れておきましょう。


決算整理


タカ
タカ

本店・支店のそれぞれの決算整理自体はは今までの内容と変わりません。


例 決算に伴い本店の減価償却20,000円、支店の減価償却15,000円を計上する。

【解答】

(本店) (減価償却費)20,000 (減価償却累計額)20,000

(支店) (減価償却費)15,000 (減価償却累計額)15,000


内部取引の相殺


本支店合併財務諸表には会社外部との取引のみ計上するため、会社内部の取引は計上できません。

そのため内部取引で計上された勘定科目(支店勘定と本店勘定)は相殺して消去します。


タカ
タカ

内部取引はあくまで社内のやり取りで、外部との取引ではないため相殺する必要があります。

ニャット
ニャット

内部取引は簡単に言えば右手のお金を左手に持ち替えるようなもんだね。


例 決算に伴い本店勘定と支店勘定の内部取引を相殺せよ。


(本店)10,000(支店)10,000

支店の本店勘定貸方なので、借方に持ってくる本店の支店勘定借方なので、貸方にもってくる


タカ
タカ

これで本店勘定・支店勘定を相殺できます。


帳簿の締め切り


決算が終わると次期に備えて本店・支店の帳簿を締め切ります。


 本支店会計における帳簿の締め切りは①損益の振替、②法人税の計上、③資本振替の順に行われ、最終的に繰越試算表を作成します。


損益の振り替え


決算整理後の収益と費用は本店と支出の帳簿において損益勘定に振り替え損益勘定で本店・支店独自の当期純損益を算定します。


 さらに、本支店会計ではさらに、本店に総合損益勘定を設けて、本店と支店それぞれの当期純利益を総合損益勘定に振り替えます。


例 以下の資料に基づき、本店支店の帳簿を締め切るとともに、総合損益勘定に記入をせよ。



【支店】
             (損益)25  (本店)25


【本店】
            (支店)25 (総合損益)25
            (損益)150 (総合損益)150


①支店の損益処理

支店の収益と費用の差額である25を損益勘定に振り替えます。この振替仕訳は本支店間の取引と考えるため、相手科目は本店勘定で処理します。

②本店の損益処理

本店は支店の損益を受け入れたと考えるので総合損益で処理し、相手勘定は支店勘定で処理します。
一方、本店自身の損益も総合損益として処理する



法人税の計上


法人税は会社全体で課税されるので、支店・本店で計算するのではなく、本店が代表して計算します。


 法人税を計算した後に法人税を総合損益勘定に振り替えます。


例 以下の資料に基づき法人税等を計上し、総合損益勘定へ記入しなさい。

【資料】
①当期の当社の法人税等は1,000円であった。
②総合損益勘定は損益が10,000円・支店勘定が2,000円であった。


【解答】
          (法人税等)1,000(未払法人税等)1,000
           (総合損益)1,000(法人税等)1,000


資本振替


総合損益勘定で算定した会社全体の当期純利益は繰越利益剰余金勘定に振り替えます


例 当期の会社全体の当期純利益は2,000円であった。繰越利益勘定に振り替える。


【解答】
            (総合損益)2,000(繰越利益剰余金)2,000



まとめ

①本支店財務諸表の作成

①本店・支店それぞれの個別単位で決算整理前残高試算表を作成する
②本店・支店それぞれで決算整理を行う
③本店・支店の決算整理後残高試算表を合算する
内部取引の相殺
⑤本支店合併財務諸表の作成

②帳簿の締め切り

①損益の振替
②法人税の計上
③資本振替

①損益の振替

支店財務諸表における損益を「本店」に振り替える。
支店から損益を受け取った本店は「総合損益」に振り替える。+本店自身の損益を「総合損益」に振り替える。

②法人税の計上

法人税を計算した後に法人税を総合損益勘定に振り替える。

③資本振替

総合損益勘定で算定した会社全体の当期純利益は繰越利益剰余金勘定に振り替えます

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