【簿記2級】これだけ!CVP分析はたった1つの式だけで解けます

2級 工業簿記(まとめ)

今回はCVP分析を解説します。


CVP分析は前回の直接原価計算を前提としていますので、直接原価計算が不安な方はしっかり復習しましょう。


また、CVP分析自体は様々な計算方法がありますが、計算方法はたった、1つの式のみを理解することで、あとはその式の展開のみで解けます。


今回の考え方を理解して、CVP分析を得点源にしましょう。


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CVP分析とは

頭にクエスチョンマークを浮かべた人のイラスト(女性)


CVP分析とは、原価(Cost)・,生産量・販売量(Value),利益(Profit)の関係性を明らかにする分析する。


原価や販売量の変化に伴う達成すべき利益に必要な売上などを分析する手法です。


CVP分析と直接原価計算

語学の勉強をする人のイラスト(男性・リーディング)


CVP分析と直接原価計算は大変相性がいい計算方法です。


タカ
タカ

CVP分析では直接原価計算を用いて分析を行います


直接原価計算については以下のページを参照にしてください。


【簿記2級】直接原価計算と固定費調整の解き方マニュアル!
標準原価計算の解説も完了しました。 今回からは、直接原価計算の解説を行います。 直接原価計算は今後のCVP分析にもつながる重要な内容です。 特に、CVP分析は実務でも使える内容ですので、今回の直接原価計算をしっかり理解しましょう


変動比率と貢献比率


CVP分析では「変動費は売上に対して一定」という特性を活かして計算を行います。


売上高に対する変動費の割合 ⇒変動比率
売上高に対する貢献利益の割合貢献利益率


損益分岐点の売上高


損益分岐点の売上高とは、営業利益が0円になる点をいいます。


つまり以下の様な計算式が成り立ちます。


売上高ー変動費ー固定費=0


タカ
タカ

CVP分析はこの1つの式を展開して求めます。
他の式を覚えるのは非効率的です。


損益分岐点と損益計算書


【例】変動費@50円、固定費1000円、販売単価@100円 
この場合の損益分岐点売上高・損益分岐点販売個数を求めよ。


販売個数をX、売上高をSと仮定すると以下のような損益計算書が出来ます。


「売上高ー変動費ー固定費=0」の考え方を前提とすると、以下のようになります。



パターン①【売上個数(損益分岐点販売個数)をXと置く】
(売上100X-変動費50X)-1,000=0
50X=1,000
X=20個(損益分岐点販売個数)
20個×100=2,000(損益分岐点販売高)


パターン②【売上高(損益分岐点販売高)をSと置く】
(売上S-変動比率0.5S※)-1,000=0
※50円÷100円=0.5
貢献利益率0.5S-1,000=0
0.5S=1,000
S=2,000(損益分岐点売上高)
2,000÷@100=20個(損益分岐点販売個数)


式の展開方法は以下の通り。


画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-5-600x237.png


画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-6.png


目標益業利益を達成するための売上高

営業で外回りをする男性会社員のイラスト


タカ
タカ

目標営業利益を達成するための売上高を計算する時には
「営業利益=目標利益」として計算できます。


【例①】変動費@50円、固定費1000円、販売単価@100円 目標営業利益5,000円
この場合の損益分岐点売上高・損益分岐点販売個数を求めよ。


販売個数をX、売上高をSと仮定すると以下のような損益計算書が出来ます。



パターン①【売上個数(損益分岐点販売個数)をXと置く】
(貢献利益50X-固定費1,000)=営業利益5,000
50X=5,000+1000=6,000
X=6,000÷50=120個(目標営業利益達成販売個数)
120個×@100=12,000(目標営業利益達成販売高)


パターン②【売上高(損益分岐点販売高)をSと置く】
(売上S-変動比率0.5S※)-1,000=5,000
※50円÷100円=0.5
貢献利益率0.5S-1,000=5,000
0.5S=6,000
S=6,000÷0.5=12,000(目標営業利益達成販売高)
12,000÷100=120個(目標営業利益達成販売個数)


タカ
タカ

計算結果が販売高なのか販売個数なのか意識しましょう。

ニャット
ニャット

そうだね。販売個数をきかれてるのに、販売高を解答に書いてしまうと計算が合ってても不正解になってしまうからね。


【例②】変動費@50円、固定費1000円、販売単価@100円 目標売上高営業利率30%
この場合の損益分岐点売上高・損益分岐点販売個数を求めよ。


この場合は、売上ー変動費ー固定費=営業利益率×売上高として計算しよう。


PLは以下の様になります。


パターン②【売上高(損益分岐点販売高)をSと置く】
(売上S-変動比率0.5S)-1,000=0.3S
貢献利益率0.5S-1,000=0.3S
0.2S=1,000
S=1,000÷0.2=5,000(目標営業利益達成販売高)
5,000÷100=50個(目標営業利益達成販売個数)


タカ
タカ

上の例題の場合は営業利益率から求める必要があるので、パターン②の売上高をSと仮定する方法で解く必要があります。


安全余裕率

ライフジャケットを着た女の子のイラスト


安全余裕率とは売上高がどれだけ損益分岐点を上回っているかを表す指標です。


以下の計算式で求められます。


安全余裕率(%)=(売上高ー損益分岐点売上高)÷売上高×100


例 当期の売上高が15,000円であり、損益分岐点の売上高は7,500円である。
安全余裕率を求めよ。


(15,000-7,500)÷15,000×100=50%




タカ
タカ

安全余裕率は上のイメージ図で理解しよう。


変動費と固定費の分解

パソコンを組み立てている人のイラスト


直接原価計算・CVP分析では原価変動費固定費に分解する必要があります。


この原価を変動費と固定費に分解する過程を「固変分解」といいます。


「固変分解」の方法は様々ありますが、簿記2級では高低点法についてのみ扱います。


高低点法とは


高低点法とは過去のデータをもとに、最高の生産量の原価最低の生産量の原価から製品1個あたりの変動費と固定費を計算する方法をいいます。


タカ
タカ

ただし、最高点と最低点は正常操業圏からのみ抽出します。つまり異常な操業に伴う原価は使用しません。
以下の図を参照してください。



①変動比率:(12,000-10,000)÷(150個-100個)=@40
②固定費 :10,000ー(@40×100個)=6,000 または
      12,000ー(@40×150個)=6,000


タカ
タカ

この図に見覚えはないでしょうか?

ニャット
ニャット

中学のときに勉強した1次関数だね。
久しぶりにみたね。


例 以下の資料にもとづき高低点法によって固変分解を行いなさい。なお、当社の正常営業圏は月間生産量が100個から150個である。


変動費:(25,000-20,000)÷(150個-100個)=@100
固定費:20,000-(100個×@100)=10,000

※ 2月と6月は異常操業であるため、データから除外します。


まとめ


CVP分析

以下の式から展開できるようにしましょう

売上高ー変動費ー固定費=0
画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-5-600x237.png


安全余裕率

安全余裕率(%)=(売上高ー損益分岐点売上高)÷売上高×100
画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-8-600x188.png


固変分解(高低点法)

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-9.png

①変動比率:(12,000-10,000)÷(150個-100個)=@40
②固定費 :10,000ー(@40×100個)=6,000 または
      12,000ー(@40×150個)=6,000

ただし、最高点と最低点は正常操業圏からのみ抽出。つまり異常な操業に伴う原価は使用しない。

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