【簿記1級】様々な振当処理を解説します!振当処理は頻出論点ですのでしっかりマスターしましょう!

1級 商業簿記


前回は振当処理の基礎、そして独立処理との比較を行いました。


【簿記1級】(外貨換算会計)独立処理は大丈夫ですか?振当処理と独立処理を比較して理解しよう!
今回は外貨換算会計のなかでも重要論点「為替予約」について解説します。為替予約といえば振当処理を思い描く方も多いと思います。忘れる方もいらっしゃると思いますが「独立処理」もしっかりと抑えましょう。...



タカ
タカ

しかし、振当処理には様々なパターンが存在します。


そこで今回は前回では紹介しきれなかった様々な振当処理について解説します。


ニャット
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振当処理は重要論点なのでしっかりできるようにしましょう。


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為替予約の振当処理(物品の売買取引および役務の提供取引)

プレゼントのイラスト「ピンクの箱とリボンのプレゼント」


2,外貨建取引前の為替予約



処理方法
・直々差額を為替差損益として認識
・直先差額は期間按分




例 題

当期における次の一連の取引について仕訳を示しなさい。なお、当社は暦年決算を採用している。

①下記②の輸入にかかる外貨建買掛金の決済に充てるため✕1年9月1日300ドルの為替予約(買建)を行った。予約日の直物為替相場は1ドル=93円であり、✕2年4月30日付の先物為替相場は1ドル=90円であった。なお、当該取引はヘッジ会計の要件を満たしている。

②✕1年11月1日、仕入原価300ドルの輸入を掛けで行った。なお、決済日は✕2年4月30日であり、仕入日の直物為替相場は、1ドル=95円であった。

③✕1年12月31日、決算につき必要な処理を行う。


仕訳


①✕1年9月1日(為替予約日)

仕訳なし


②✕1年11月1日(予約日)

             (仕  入)28,500(買 掛 金)27,000
                       (為替差損益) 1,500


③✕1年12月31日(決算日)

(為替差損益)450 (前受収益)450


解説


取引額⇒HR換算
300ドル×@95円=28,500


為替予約額は振当処理を行う:買掛金を先物相場に固定させる
買掛金⇒先物相場
300ドル×@90円=27,000


為替差損益
直々差額:300ドル×(取引日直物@95-予約日直物@93)=600
直先差額:300ドル×(予約日先物@90-予約日直物@93)=900


タカ
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(注)先物の場合は価格が下がった場合に評価益になります


前受収益:決算日から決済日の間の直先差額は「前受収益」として処理します。
直先差額900×4月/8月=450


為替予約の振当処理(資金取引)

現金のイラスト


1,資金取引に対する振当処理


外貨による貸付金、定期預金等に資金取引に為替予約を行い、外貨建項目を振当処理を行った場合の為替差損益は物品の売買取引および役務の提供取引の処理方法と変わりません


例 題

当期における次の一連の取引について仕訳を示しなさい。なお、当社は暦年決算を採用している。

①✕1年11月1日、長期借入金300ドルを借り入れた。なお、決済日は✕3年2月28日であり、借入日の直物為替相場は、1ドル=95円であった。

②上記①の借入金の決済に充てるため✕1年12月1日300ドルの為替予約(買建)を行った。予約日の直物為替相場は1ドル=93円であり、✕3年2月28日付の先物為替相場は1ドル=85円であった。なお、当該取引はヘッジ会計の要件を満たしている。

③✕1年12月31日、決算につき必要な処理を行う。


仕訳

①✕1年11月1日(為替予約日)

(現金預金)28,500(長期借入金)28,500


②✕1年12月1日(予約日)

            (長期借入金)3,000(為替差損益)  600
                       (長期前受収益)2,400


③✕1年12月31日(決算日)

            (長期前受収益)2,080 (為替差損益) 160
                         (前受収益) 1,920


解説


①借入日

借入日:300ドル×HR95=28,500


②為替予約

直々差額:300ドル×(@93-@95)=△600
直先差額:300ドル×(@85-@93)=△2,400


③決算日

直先差額の当期配分
2,400×1月/15月=160

直先差額の次期配分
2,400×12月/15月=1,920


2,転換に先立って行われる為替予約の振当処理


外貨による貸付や借入などの円への転換に先立ち、為替予約を行うことがあります。


外貨資金の円転に関しては為替リスクが存在するため、このリスクを回避するために転換時以前に為替取引を行います。


タカ
タカ

この場合の処理を見てみましょう。


例 題

当期における次の一連の取引について仕訳を示しなさい。(決算日✕2年3月31日)

①✕1年11月1日、長期借入金300ドルを借り入れた。なお、借入日は✕2年1月1日であり、返済日は✕6年12月31日である。借入金の為替リスクを回避するため300ドルの売建為替予約(為替予約相場1ドル=93円)を行った。なお、借入日の直物為替相場は、1ドル=95円であった。

②✕2年1月1日予定通り借入取引を実行し入金額300ドルを円転した。当日の直物為替相場は1ドル=92円であり、当該取引はヘッジ会計の要件を満たしている。

③✕2年3月31日、決算につき必要な処理を行う。当日の直物為替相場は1ドル=91円であった。


仕訳

①✕1年11月1日(為替予約日)

仕訳なし


②✕2年1月1日(借入日)

              (現金預金)27,900(長期借入金)27,600
                          (為替差損益)   300


③✕2年12月31日(決算日)

(長期前受収益)300 (為替差損益)300



解説


①予約日

取引に先立って行われた為替予約には仕訳は不要


②為替予約

直々差額:300ドル×(@92-@95)=△900
直先差額:300ドル×(@93-@95)=600


取引日時点ですでに為替予約は決済されているため期間配分は不要


③決算日

借入金のCR換算が必要になる
300ドル×(@91-@92)=△300


まとめ


・取引前の為替予約

処理方法
・直々差額を為替差損益として認識
・直先差額は期間按分


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・資金取引に対する振当処理

物品の売買取引および役務の提供取引の処理方法と変わりません


・転換に先立って行われる為替予約の振当処理

取引に先立って行われた為替予約には仕訳は不要
直先差額については取引日時点ですでに為替予約は決済されているため期間配分は不要
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